東北生活文化大学高等学校では2013年から毎年、映画監督・片岡翔氏を迎え、映画制作ワークショップを実施しております。
監督・脚本・撮影・美術・キャストなど、生徒がそれぞれの役割を担い、各チームで協力して、
企画から編集までプロと同じ過程を踏み、これまで3本のオリジナル短編映画を完成させました。
また、2014年には片岡翔氏が脚本監督を務め、美術・デザイン科の生徒がキャストやスタッフを担って短編映画『あの子の席』を制作。
続く2015年に制作した『流星と少女』は、プチョン国際ファンタスティック映画祭のコンペティション部門へのノミネートや、札幌国際短編映画祭で受賞するなどの快挙を果たしました。
そして2016年、三島学園が、愛梨ちゃんの花の命を繋いで世界へ広める「アイリンブループロジェクト」に 参加したことをきっかけに、プロのスタッフと大学・高校生が『ふうせん ふふふ、そら ららら』を作り上げました。
「愛梨ちゃんの物語を映画にしてください」
2016年の春、アイリンブループロジェクトのすがわらじゅんいちさんにそう言われたとき、はたして僕にそれができるだろうかと、大きな不安がよぎりました。
ですが、すがわらさんの熱い願いを伺ってすぐに石巻へ訪ねると、その不安はどこかへ吹き飛んでいました。
お母様の美香さんから、愛梨ちゃんの強い優しさを聞きました。
そして妹の珠莉ちゃんは、その優しさをそのまま引き継いでいました。
二人の想いを映画で形にするべきだと、思ったのです。
また、一緒に映画を作る高校生や大学生にとっても、これは大きな経験になると思いました。
まだ子どものときに被災をした彼ら彼女らは、きっとそれぞれ胸に想いを秘めて映画制作に参加してくれたはずです。
その想いが、愛梨ちゃんや珠莉ちゃんの願いと合わさり、協力してくださった大勢の皆様の力で、映画を完成に導いてくれました。
わずか15分の小さな作品ですが、この映画が多くの方へ届き、震災のことを思い出すきっかけになってくれたらと願います。
片岡 翔 / Shoh Kataoka
1982年北海道札幌市出身。
短編映画『くらげくん』が全国各地の映画祭で14冠を獲得するなど、多数の作品で入選受賞を重ね、
2014年に長編映画『1/11 じゅういちぶんのいち』で商業デビュー。
2015年に二作目『たまこちゃんとコックボー』が公開。
脚本家として『きいろいゾウ』(13)、『鬼灯さん家のアネキ』(14)、『夏美のホタル』(16)などの作品に参加。
現在は小説誌「きらら」(小学館刊) にて『さよなら、ムッシュ』を連載中。
小沢 雄志
禾夲 珠彩
岡 明子
監督・脚本片岡 翔
撮影村橋 佳伸
録音古茂田 耕吉
照明太田 博
企画:すがわらじゅんいち/プロデューサー:倉本郁哉/
撮影:村橋佳伸/照明:太田博/録音:古茂田耕吉/
助監督:鈴木琉心、千葉桃華/撮影助手:長岡勇樹、福田真彦、岡崎千晴/
照明助手:栗崎颯樹、小林翼、山田竜馬/録音助手:庄司采由/
美術:遠藤結利佳、千葉桃華、菅田花音、柳井海人、野村流星、畠山菜緒、千葉あおい/
衣装:菅田花音/ヘアメイク:仙台ビューティーアート専門学校 日下順子、佐藤亜紀/
ヘアメイク助手:遠藤結利佳/メイキング:伊藤しずく/音楽:庄司采由/
レコーディング:猪狩大志/VFX:日本電子専門学校、遠藤守恒、小池義敬、福田志穂、山田遼、永井紀雄/
タイトル・ポスターデザイン:LUCK SHOW 三浦了、結城美穂/フォトグラファー:門山夏子/
コピーライター:鈴木紘子/WEB:徳政花奈美、上泉洋介/字幕制作:Yoe Harveg/
撮影協力:石巻市、北上川下流河川事務所、日和山公園/
協力:積水ハウス、清水仁章、高山優衣、淀川綾菜、いしのま☆キッチン、ボナプロ、プレステージ、タイムフライズ、髙橋絹枝、川俣幸一、長岡貴史、遠藤一樹、上泉洋介、沼崎洋一、東伸二、遠藤かおり、太田舞、禾本かおり、五十嵐敦之、大久保夏美、片岡香織、佐々木昌人、渡辺弘恵、中谷裕次、佐藤美香、佐藤愛梨、佐藤珠莉/
制作:学校法人三島学園東北生活文化大学、短期大学部、東北生活文化大学高等学校/
製作:アイリンブループロジェクト実行委員会/
脚本・編集・監督:片岡翔
あの時、私たちは死と隣り合わせの場所にいました。
こうして生き残り、幼くして命を落としていった人たちを知りました。
多くの大人たちは「何かをしてあげたい」と今も思っている。
だから私たちは、その何かを作ろうとしています。
そのひとつが今回の短編映画です。
この映画は、言葉にならない想い、大人として未来の子供たちに贈る
大切な何かが描かれています。
どうか、皆さまもこの映画の製作にお力をお貸し下さい。
あなたのお名前が映画のエンドロールに掲載され、たくさんの方々の元へ届きます。
今、未来の子供たちに出来ること。
あなたのご参加を心よりお待ちしております。