名前
光井 正 先生
在籍期間
平成17年度~平成26年度
Q1本校での教員生活を振り返って、心に残るエピソードを教えてください。
入学者が激減し、高校の存続が危ぶまれた時期に、思い切って高校の改革に踏み切ったのが第6代鈴木衛校長(故人)の時代でした。校名を東北生活文化大学高等学校に改称し、同時に男女共学制を導入、普通科に美術・保 育・総合教養・進学の各コース、商業科に情報ビジネス・経営デザインの各コースを設けました。その後、進化を続けて、今年が20周年を迎えたことに感慨深いものがあります。心からお祝いを申し上げます。
わたしは第7代校長として前校長の理念を引き継ぎ、男女共学制をいかに発展・継続させていくかが大きな課題であり、身の引き締まる思いでした。そこで真先に考えたのが、「生徒一人ひとりが輝く学校」づくりでした。9年間の在職中ずっと考えていたことで、その考えは決して間違いではなかったと今も信じています。生徒達が学校に居場所を見つけ、楽しく充実した日々を過ごし、力をつけ、成長し、自分の夢を実現させること、この学校に来て本当に良かったと言える学校であることを願って取り組んでいました。そして、生徒1人ひとりが卒業後、自分の描いた夢に向かって進んで欲しいと願っていました。
教職員の方々や保護者の方々、そして地域の方々など多くの方々のご協力やご支援を頂いて、生徒達が元気に部活動、イベントや様々な行事で活躍する姿が心に残っています。その中で、生徒達との直接的な係わりで心に残ることは、「小論文指導」と「全校生徒への年賀状書き」です。大学受験の3年生を対象に、週1回テーマを与え、小論文を書いてきたものを添削指導 したのですが、どんどん力をつけて行くのが実感できてとても嬉しい限りでした。 そして、合格報告を受け喜びを分かち合ったこと、今では一生の宝と思っています。
また、1000人を超す全校生徒の一人ひとりに、メッセージをかき宛名書きを年末にやったことです。さすがに、これは大変な作業でした。最後の一枚を書き終えたときの達成感は何事にも替えられない思いでした。今でも年賀状のやりとりをしている卒業生がいるのは、このことがきっかけと思っています。
その他、学園の校木「紅梅・白梅」の標識を生徒会と現業職員の方と作ったのも思い出の一つです。軟式テニスコートに設置してありますので、観て頂ければと思います。本校教育の魅力や特色良さを向上させる取組み、施設設備の整備・充実、特色ある教育活動などなど多岐にわたって取り組みました。高校創立70周年記念誌 「七十年のあゆみ」にまとめてありますのでご覧下さい。
ところで、現職中に気になりながら実現できなかったのが高校創立70周年記念誌でした。それを退職してから、第8代校長佐藤富夫先生のご理解を頂き完成できたのはとても嬉しく、忘れられない出来事でした。元教頭の南齊敏夫、吉田実の両先生と一緒に完成できたこと、そして資料提供にご協力頂いた多くの先生方に感謝と御礼を申し上げます。在職10年間の思い出を書いてみましたが、書き足りない思いはありますが、この辺でペンを置きたいと思います。
おわりに、男女共学20周年誠におめでとうございます。益々の発展をお祈り致します。
Q2本校の生徒はどんな特徴があると感じられましたか?
男女共学は中学校までごく自然に行われていたものです。ですから、高校に入ってから男女別学というのは違和感を感じる人がいるのではないでしょうか。そういう意味では、男女共学になったことは、学園にとってとても良かったと感じています。
小論文指導で、週1回の指導で、回を追う事に力が付いていって、国公私立の大学に合格していきました。小論文だけで合格したわけではないのは勿論ですが、そこには指導を 適確に受け入れる心があるという大きな要因と考えられます。
この例を取っても解るように、とても素直な心を持っている生徒達が多いと感じていま した。それに加えて、優しい心の持ち主が多かったように思います。学校の普段の生活でも、声をかければ応えてくれるし、生徒達から声をかけてくれる生徒達もいました。
また、お客さまが来校してきた際も、元気よく明るい挨拶をします。よく外部から来た方は、「おたくの生徒さんは、元気に明るく挨拶をしますね。こちらが元気をもらいました。」と言ってほめて頂いたのが印象に残っています。
現在も、学校を訪問すると元気に挨拶をしてくれます。とても嬉しいです。これからも この伝統は続いていくものと確信します。
Q3これからの生文高、生徒たちに贈る言葉や期待されますことを一言お願いします。
少子化が全国的に進んでいる現在、将来に向かって進む東北生活文化大学高等学校は絶えず特色ある魅力溢れた学校づくりを教職員のかた方が企画をし、実行していくことが重 要と考えます。それと同時に、生徒達も自分の将来のためにも先生方と一緒になって活発 に活動をし、学校を盛り上げて行かなくてはならないと思います。
その一つとして、普通科、美術・デザイン科、商業科の特色を最大限発揮できる環境作りを提言して、実現することです。二つ目は、部活動をさらに強化し、バージョンアップを図るべきです。三つ目は県内外から幅広く集る学校にしていくことです。四つ目はAIとかICTとか最先端の機器を導入した先進的な教育を他の学校が導入するまえに環境整備をすることです。五つ目は大学、地域社会、各種教育・行政機関や多くの人材との連携・協力を得て、教育活動を幅広く展開させることです。六つ目は卒業生を大切にし、社会の多方面で活躍をしているの先輩との連携・強化をはかり、協力を得ることです。七つ目は学園の教育活動を支援してくれるPTA文化体育後援会、同窓会や三島学園教育振興会などの協力を得て、教育活動が幅広く、活発に、自由に出来るように生徒達の経済的な支援を得ることです。
生徒の皆さんは、良いアイデアを持っていると確信します。遠慮をしないで、先生方へ提言をし、学園をさらに発展させるための活動を是非展開して欲しいと願っています。また、先生方は生徒達の意欲を大事に受け止めて頂き、さらによい企画に出来るように協力して頂ければと思います。先生方も生徒達の幸せのために、どんどん管理職への提言や企画をされ、学校を盛り上げるよう益々活躍をされることを祈っております。生徒達の活躍とこれからの本校の成長・発展をお祈り致します。
本校にお越しいただきパチリ(2023年10月撮影)